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2012年11月11日 (日)

命日

11月11日、しとしとと、静かに、一日中雨は降り続いた。
母は24年前の今日、癌との闘病の後、静かに息を引き取った。
その日は小春日和の暖かい日だった。
以来、この日のことは一日たり、片時たりたりとも、忘れたことはない。
どんなに楽しく、どんなに興奮した瞬間でも、死の直前、母の言った言葉が今でも鮮明に思い出される。
「ありがとう、さようなら」
優しい母だった。

今日の天気予報が雨だったので昨日実家に帰省し母の墓参りを済ませた。
墓前に手を合わせ、生前の恩に感謝の気持ちを伝える。

母親のことは片時も忘れてはいけない。
忘れるこは、なくなった母に対する愛情のなさだと自分を叱責したりしながら。

ただ、黙って心の内に今あることの感謝の気持ちと生前表すとのできなかった優しい気持ちを懺悔した。

母は何も応えてはくれない。
自分の思いははたして母に届いているのだろうか。

墓所に母いない。
あるのは遺物だけで語りかけても応えてくれることはない。

いくら墓前に手を合わせ詫びても応えてくれるものではない。
ただ自分の拠り所として、先祖を敬う気持ちで供養したり感謝することで自分が安心できる。
それに縋るしか無い自分は弱いものだ。
拠り所が自分の中にはなにもない。
信じることのなかった神仏に頼ることはないが、先祖供養をすることで自分の気持ちを強く持ちたい。

畑に行くと何も耕作されていない畑にはセイタカアワダチソウが背丈以上に伸び荒れ果てていた。
墓所への道も草刈りができてなく車が走れなくなってしまった。
家督を継承してゆくことが困難な時代になってしまった。

今日は冷たい冬の風が冬の訪れを告げる。
この風は明日も、あさっても吹くであろうが、それは今日の風ではない。
そして吹き去った風は永久に還らない。
諸行無常の風が、心の中まで吹きつづける。
此の身にどこまで、いつまで、風は吹き荒ぶのか。

人生はやり直せると言うけど、それは生きていればこそ!
流れた時が戻る事は決して無い。
今を大事に、今生きている人を大切に!

荒れた畑の畔に寝ころび青い空を見上げた。
子供の頃を思い出し小さな声で、歌った。
豊かになったが荒れ果てた故郷をしのび・・・・

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